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秋の成績悪化を「カイゼン」する5つのヒント 中学生編

執筆者の写真: Lord DearLord Dear

更新日:2024年10月31日





 「秋」はどうしても点数が下がりやすい時期です。このタイミングでは、2学期の内容につまずいている、と表面的に考えがちではありますが、ほとんどは1学期のタイミングで予兆があります。しかし、それは学習内容の理解のことではなく、生徒自身がもっている考え方や勉強方法といった根本的な課題です。


 まず誤解してはいけないのは、「カイゼン」することは悪いことに対してである、というイメージをもちがちですが、そうとは限りません。ある考え方や勉強方法は、確かにうまくいっていたはずです。しかし、学習の内容も環境も変化していくなかで、生徒自身が変わらなくても大丈夫だ、というのは「錯覚」です。つまり、「カイゼン」するのはさらに成長するために普通のことであり、それを「柔軟」にいつもできる人が成績を向上させ続けることができます。


 1つでもいいので、なにか根本的な変化を目指してみましょう。きっと劇的に成長した自分を感じ取れるようになるはずです。


 レベル1カイゼンしやすい ⇒ レベル5 カイゼンが大変



 


レベル1 テスト勉強は1週間すれば間に合うと思っている


 ここには「テスト範囲がなければ何もできない」という思い込みも含まれます。1週間でテスト勉強の時間は十分だと考えている気持ちがどこかにあるはずです。しかし今の総合点が足りないと思っているのであれば、その計画が楽観的すぎるということかもしれません。2週間前あるいは3週間前から、できるだけ早く取り組むことができるのなら、点数は間違いなく良くなるはずです。


 逆にいえば、テスト1週間前で間に合うと思っている生徒さんの多くは、分からない内容をそのまま持ち込んでいるのではないでしょうか?「学校の課題が多すぎて終わらない」とよく聞きますが、これは「分からないことが多い」のではないでしょうか?


 1週間前までに分からないことがなくなっているとしたら、同じ1週間でもテスト勉強はどのようになるでしょうか?


 少し想像力をもって自分のイメージを変えて考えてみましょう。その上でどのように行動してみればいいのか、あらためて生徒さん自身で決めてみてください。



レベル2 成績の問題点は、自分以外のなにかのせいであると思う


 あなたの成績が良くないのは、どこか誰かのせいだと思っていないでしょうか?


 部活の先生が練習が厳しすぎるから、弟がうるさいから、親の遺伝でがんばっても限界があるから、塾の先生がわかりにくいから、学校の先生が何を言っているのかわからないから、テスト範囲ではないところを先生がテストに出したから・・・・


 原因は様々です。しかし、こういう思考は生徒のみなさん自身では変えようのないものです。そして最大の問題はこういう他責思考の人は、恐ろしいほどに「成長できない」ということです。他責とは、自分ではないものに責任があるという考え方の傾向です。


 他責の傾向があるかどうかは、口癖でわかります。このタイプなら、あなたの頭のなかに「こんなの無理」「どうせできない」という言葉が普段から毎日のようにあふれています。


 この逆の「自責」とは、常に自分にすべて問題があり、自分で考えて工夫すれば、なにかの道が必ずあるはずだというポジティブな考え方の人です。


 もしあなたが成績を「カイゼン」したいのであれば、すべてをいったん自分のせいであると考えて、特に1週間前ぐらいからの行動を見つめ直し、書き出してみてください。本気で書けば、驚くほどに膨大な数の見直しポイントが書き出されるはずです。


 その見直すべきポイント1つ1つこそが、生徒のあなた自身で変えられる重要ポイントであり、最も大きな成績アップの方法になります。



レベル3 すぐやることができない


  勉強におけるストレスのほとんどは、「その日に習ったことで分からないことをほったらかしている」ことに原因があります。つまり後回しのクセです。


 生徒のみなさんが困っているのは、勉強のやる気が出てこない、分からないことが多いからです。でも、そもそもなぜ分からないことが多いのでしょうか?


 それは分からないことが毎日出ているのに「後回し」にしたことで、余計に分からなくなってしまい、膨大なエネルギーを消費しなければいけないからです。


 ところが、その習った当日のうちに、その分からないことがないかどうかを軽く見直し、それを解消して1日を終えることができればどうでしょうか?


 それは少なくとも1週間後に解決するよりは、はるかに楽なはずです。後回しにしてしまうことの盲点がここにあります。それは勉強が嫌なのに、後回しにすることで、かえって勉強が大変になっているという悪循環なのです。


 つまり、勉強が嫌なら、その日のうちに解消してしまってから寝るほうが一番ストレスがなく、また勉強時間も少なくてすみます。


 自分なりにどのように解消するのか、その流れは決めておく必要があります。すぐに先生に聞くのか、教科書を見直すのか、自分で分かりやすい動画をさがすのか、それぞれやりやすい方法があります。


いつかできることは、すべて今日でもできる(モンテーニュ)




レベル4 ダラダラしている


 ダラダラしているのにはいろいろな理由があります。学校のストレス、部活の疲れ、眠くなるときも当然あります。


 ただこのことは、自分が自分をコントロールしているかどうかとは別問題です。コントロールというのは、まず第一に生活習慣、リズムの乱れです。第二に身体の傾向です。


 生活習慣の乱れは、特に週末の寝起き時間が極端に変わることで起こりやすくなります。特に「夜中」までマンガを読む、ゲームをするなどの行動は、かなり翌日の精神的・身体的ダメーを大きくします。学校で眠い、塾で眠い、夕方寝てしまうなど、これらの問題は小さなことではありません。ダラダラしていることは、自分自身のコントロールがうまくいっていないことの結果です。


 成績に苦しんでいる生徒は、体の調子がいつもどこか悪い傾向があります。毎月のように風邪をすぐにひく、鼻の調子がいつも悪いなど、こういったことは集中力に大きく影響します。たとえば嫌いな食べ物があり、いつもラーメンやパンばかり食べていませんか?


 「病は気から」といいますが、これは「風邪はひいてはいけない」という覚悟をもって生活しているかどうかです。そこの気持ちの強さが毎日の行動に影響します。



努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る」芥川賞作家の井上靖



 

レベル5 人の話を聞いていない、書き留めていない


 実は、「カイゼン」の機会は若ければ若いほど多いはずです。というのは目上の人間が多いため、保護者や教員などあらゆる人は「こうしたほうが良いのでは?」という言葉を投げかけているはずだからです。


 しかし、大半の言葉を聞き流していたり、忘れていたりするはずです。


 もちろん最後は生徒の皆さんの意思であり、周囲が言っていることが正解というわけでもありません。


 ただここで問題なのは、あなたがその与えられている言葉を自分のこととして考え、きちんと検討しているかどうかということです。


「勉強時間が足りないようなので増やしましょう」


 このように学校の三者面談で言われたとしましょう。その瞬間は「もっと勉強しないとなあ」と思いますが、3日も経つとそのことを忘れてしまいます。


 ある人は「すぐ忘れちゃうんですよ」というかもしれません。


 しかし、その言葉をなぜメモをしなかったのでしょうか?それは生徒のみなさんがその言葉を真剣に受け取らなかった証拠です(成績最上位層は、教わって大事だと思ったことをすぐに自分用のメモ帳に書く傾向があります)。検討するというのは、「本当に自分は勉強時間が少ないのか」ということに向き合い、それを自分できちんと検証することです。本当にその通りにするかどうかは、その次のことです。


 人の話を聞いていない、ということの問題は想像以上に問題を生みます。


 たとえば、動画であっても、本であっても、「こういう方法が良い」という話があっても、すべて他人事になり、自分のこととして検討することができません。


 逆をいえば、「いつものやり方」「いつもの考え方」に固執し続けています。ある人が「あなたがボールを投げるフォームが間違っています」と言っているのに、あなたは「ああ、そうなんですね」と言って、結局聞き流して、いつものようにボールを投げています。

そして、「私はこんなに頑張って投げているのにうまくならない、私には才能がない」と悩んでいるのです。


 こう聞くと、このボールの投げ方で悩む人のことを、おかしな人だなと思うかもしれません。ところが、これが実際、成績で悩んでいる生徒のみなさんの姿なのです。


 「柔軟性」(じゅんなんせい)とか、「順応する」(じゅんおうする)という言葉があります。柔軟な人というのは、とても成績が上がります。他の人の考え方や見方を自分のこととして素直に受け取り、それを試してみる人のことです。


 人の話を聞く、ということの最終地点は、目上の人に限らないということです。友達からでも学べることがあり、弟からも学べることがあり、また幼稚園児やアリからでも学べることがある、という思考をもつことができます。「見習う」という言葉がありますが、いろいろなところから生徒のみなさんは自分の成長のエネルギーを吸収できます。


人は他人から教わるのはきらいだけど,他人から学ぶのは好き.

デービッド・ロック



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